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Mine to Mine®
〜鉱山から私のもとに届くまで〜

Vol.4 ワインの魅力を通して人と人の繋がりを豊かにしたい

ものづくりの背景には、作り手の感性や技術とともに、産地へのこだわりやリスペクトの想いがあります。
さまざまな分野で活躍する女性に輝きの秘密をうかないながら、サザンアフリカのダイヤモンド鉱山で採掘された原石がダイヤモンドジュエリーとなるまでの確かなプロヴェナンス(来歴)とトレーサビリティ(生産履歴)を誇るSA BIRTHとの共通項を探ります。

 

【Vol.4 瀬川あずささん/ ワインエキスパート

知るほどに奥深く楽しいワインの世界

ひんやりと静謐な空気に包まれる、地下のワインカーヴ。うだるような真夏の暑さをひととき忘れ、ヴィンテージワインを手に取る瀬川あずささん。
「このワインは 1993年のシャトー・ラヤス。南ローヌを代表する名酒で、最近、急速に値段が上がっているプレミアムワインです」

ワインスクール「L’ecole du Vin」の講師として、また「食レコ」「レピュニット・ラボ」の代表としてワインや食の楽しさを多くの人に提供している瀬川さんがワインに魅了されたのは、まだお酒を飲めるようになって間もない頃でした。
「実家にいらしたお客様がシャトー・デュクリュ・ボーカイユ 1982年をお持ちくださったのです。ワインのことなど何も知らずにいただいたのですが香りが素晴らしく、味わってみて心から感動しました。後からボルドーの“スーパーセカンド”とも呼ばれるメドック格付け2級のワインで…といったことを教えていただいたのですが、何の先入観もなく純粋に味わったからこそ、あの時の感動は印象的なオレンジ色のエチケットとともに今もはっきりと覚えています。

大学卒業後、レストランの設計施工などを手がける会社で秘書として働き始めると、シェフや飲食業に携わる人との交流を通して、ますますワインに興味を持つように。
「どのレストランでも美味しい食のシーンの鍵となっているのはワインだと感じるようになりました。ワインリストが読めるようになりたい、もっとワインのことを勉強したい、そんな思いからワインスクールに通い、資格を取得するうちに、ワインの魅力をもっと多くの方に伝えていきたいと考えるようになったのです」。

ワインエキスパートに加えて日本酒唎酒師やチーズプロフェッショナルの資格も取得。ワインスクールの講師に加え、食に関するインフルエンサーをキャスティングする会社を経営しています。
「ワインを知ることで食事は何倍にも美味しく楽しいものになります。ワインスクールでも世代も職業も異なる方たちがワインという共通の趣味を通して会話を弾ませているのを拝見すると、人と人との繋がりを生むワインの力ってすごいな、と感じます。ワインの世界では味や香りは良い点を見つけて表現するのがマナー。“酸っぱい”ではなく“酸が豊か”、“渋い”ではなく“タンニンが豊富”と置き換える表現が習慣になると、人や物に対してもポジティブに評価できる癖が身に付くかもしれません」。

産地を知ることで広がる自分だけのワイン地図

ワインの魅力を伝える仕事に携わる傍ら、常に学びも続けているという瀬川さん。
「たとえばイギリス南部などは地球温暖化に伴って良質なブドウが生産できるようになり、年々ワインのクオリティが上がってきています。このように成長を遂げる産地や新しい造り手もどんどん出てきますし、ワインの世界には終わりがありません。それがまた面白いところでもありますね」

そんな瀬川さんが今、注目しているのは、南アフリカのワインです。
「南アフリカは360年以上にわたってワインを生産している歴史ある産地です。近年は生産者やブドウ農家の労働環境や人権にも配慮し、美味しいだけでなくサステナブルなアプローチでも高い評価を得ています。今日いただいたのは、クリスタルム ジ アグネス シャルドネなかなか入手できないカリスマワインですが、果実を豊富に感じる香りと、味わいの中心にあるみずみずしい酸のバランスが見事ですね」。

同じシャルドネでもブルゴーニュとカリフォルニア、南アフリカでは全く味や香りが異なるのが、ワインの面白いところ。
どんな土地で育ったブドウか、そして、その個性を造り手の方がどう引き出しているか、知れば知るだけ楽しくなります。産地や造り手の顔を想像しながらいただくことで、豊かな自然と多くの方の努力への感謝も膨らむのではないでしょうか」。

この数年、食の世界はコロナ禍で大きなダメージを受けました。
「今、ようやく少しずつ食のシーンにも人が戻ってきつつあります。これからは産地や生産者と楽しむ方を繋げることで、飲食業界を盛り上げる活動をしていきたいと思っています。来月はイングリッシュスパークリングワインの産地に出かける予定。いつか南アフリカも訪れてみたいですね」

ダイヤモンドもブドウも、個性を引き出すことで輝く

瀬川さんがワインの産地として注目するサザンアフリカは、ダイヤモンドにおいても世界で最も生産量が高いと同時に、クオリティの高さでも知られる産地。ワインに携わる方たちがブドウが生育される土壌を“テロワール”と呼んで重視するように、SA BIRTHではサザンアフリカ産のダイヤモンドにこだわり、最高品質の原石が採れる鉱山での採掘から研磨、ジュエリーに仕立てられてお客様のもとに届くまでの道のりを明らかにしてお届けしています。

厳選された畑や鉱山から採れる素材の個性をプロフェッショナルな造り手が引き出し、輝かせるという意味ではワインとダイヤモンドは同じかもしれません。良いワインを飲んだ時のワクワクする気持ちとダイヤモンドジュエリーを身につけた時の高揚感にも共通するものがありますね。そしてワインはその年に生産されたフレッシュなものももちろん楽しめますが熟成されることでさらに魅力を増します。ダイヤモンドも若い方はもちろんですが、年齢を重ね、マダムとなりおばあさまになって女性として成熟するほどに似合うようになり、その方を輝かせてくれるのではないでしょうか。素敵なジュエリーに見合った自分になれるよう、努力を続けていきたいですね」。

ワインとダイヤモンドの共通項としてもう一つ、瀬川さんが挙げたキーワードは“自信”。
「デートやビジネスなど人生の大切な食のシーンに欠かせないワインは、知識があると会話も広がり、堂々と自信を持ってふるまうことができます。私にとってジュエリー もまた、頑張るための原動力となり、自信を与えてくれる存在。美味しさ、美しさに加えて産地からお客様のもとに届くまでのストーリーも楽しみながら人生を豊かにしてくれる宝物ではないでしょうか」。

まるで繊細なレースのように。ダイヤモンドとプラチナで織り上げられた煌めきを人生の絆に重ねたコレクション。
左)イヤリング/WOVEN™〈Pt×WG×ダイヤモンド〉¥1,188,000
中央)リング/WOVEN™ 〈Pt×ダイヤモンド〉¥1,331,000

アフリカ大陸の南端に位置する希望峰のように、身につける人を希望の光で照らすシンプルな一粒ダイヤモンド。
右)ネックレス/GOOD HOPE 〈Pt×ダイヤモンド〉¥319,000 (価格は全て税込)

 

【PROFILE】

瀬川あずささん/  AZUSA SEGAWA
施工会社の秘書を務め、多くの飲食店のリーシングや施工業務に携わった後、ワインエキスパート、日本酒唎酒師の資格を取得。記者・ライター業、飲食コンサルティング業、ワイン講師などの仕事に従事。2014年、食に特化したリレーションサービスを提供する 株式会社食レコの代表取締役に就任。食やワインを通じた豊かなライフスタイルを発信している。『マンガで教養 やさしいワイン』(朝日新聞出版)監修。